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  • 執筆者の写真y*uki

”症状”は身体からの”声”







僕はいつも


身体の痛みや


何かしらの不調といった


「症状」と言われるものは







身体からの「声」であると言っています








たとえば


以前に診させていただいた


腰が痛いという


「症状」を持った方の場合、







身体を診させていただくと







まず


腸がものすごく固くなっていた


自律神経の動きがものすごく悪い


心膜(心臓を覆う膜)が固い







もっと色々ありましたが


大きいものとしてこれらを列挙しますね







さて、


これだけでは


身体の中で何が起こっていて


どんな「声」を発してくれているのか


わからないので


一つずつ説明していきます







まず


腰が痛い理由ですが


腸が固くなっていることで


腸間膜を通して(腸間膜は腰椎の2,3番についている)


腰椎の2番と3番が前に引っ張られることで


いわゆる「そり腰」になっていました。







引っ張られた腰椎は


本来の動きが出来なくなり


腰椎の構造の位置がずれることで


それに付随して腹筋の力なども


働きにくくなり、


代わりに腰回りの筋肉が


腰回りを支えるために


異常に固くなっていました







そんな状況で


身体を動かしているのですから


痛みの一つもあって当然です










これだけでは


原因も


身体からの「声」も


まだはっきりしませんね







では次に


なぜ腸が固くなってしまったのかを診ていきましょう







この方の場合は


自律神経の動きも悪くなっていました







腸などの臓器は


自律神経という


交感神経(運動する時の神経)


副交感神経(リラックスした時の神経)


しっかりとONとOFFができるように


コントロールが出来ていない


本来の働きが出来なくなり


機能不全に陥ってしまいます






つまり


自律神経がうまく働けないことで


腸の構造自体が固くなっていました







そして


なぜ自律神経が働かなくなっていたのかというと


心膜が固くなり歪んでいたことにあります


心臓を包んでいるのが心膜ですが


そこには一つの神経が通っています







それが迷走神経というものです










迷走神経は


副交感神経の中の一つなのですが


心臓が固くなり歪んでいたことで


迷走神経に常に圧迫が加わり


それが刺激となってしまうことで


自律神経のONとOFFの


コントロールに影響をおよぼしていました







さらに話を聞いていると


胸が痛い時や


動悸がある時もあるとのことでした







動悸や吐き気などの症状は


心膜が歪んで迷走神経を圧迫することでの


迷走神経反射というものが考えられます







迷走神経反射とは


副交感神経の働きが不適切な時に起きてしまうことです


通常、哺乳類はストレスがかかると


交感神経の働きが活発になります







しかし、


ストレス時に副交感神経の働きが


活発になることがあり


これを迷走神経反射といい


疲労感、頭痛、動悸、吐き気や


ひどいと失神してしまったりすることもあります










さて、


最後になぜ


心膜が固く歪んでしまったのかですが







この方は


職場でのストレス


かなり強く


症状も特に職場に行ったときに


強く出ている様子でした







心臓、詳しく言うと


心膜と胸骨なのですが


ストレスがかかると


ここが固くなりやすいのです







この方の場合は


ストレスがかかる⇒胸骨、心膜が固くなる⇒迷走神経の圧迫⇒自律神経の働きが低下する⇒腸が固くなり腰椎の働きが低下する⇒腰痛が出る


という流れでした







そして根本の原因であり


身体が伝えたかったメッセージは


「あなたにはものすごくストレスがかかっているよ」


という、とてもシンプルなメッセージでした







このメッセージを


身体の代わりに


言葉でその方に伝えると


思い当たることがたくさんあった様子で


涙を流されていました







そして


身体からの「声」を聞くことで


「気づき」を得た


その方は、


勇気を持ってその会社を辞めたそうです







今でも


当院にメンテナンスのために


来てくださっていますが


それ以降


腰痛は一切出ていないとのことです










さて、


今回紹介したのは


一例ですが


「症状」の数だけ


身体からの「声」は


それぞれ違うと思います







同じ症状が


すべて同じメッセージという


わけでもないです







僕たち施術家は


常に身体の声に耳を傾け


”身体と会話”しながら


施術を行います







そして


身体が本当に伝えたいことを


その人にわかるように


”言葉”


伝えていく


いわば”メッセンジャー”


ような仕事でもあるのかもしれません







そして


身体からの「声」を


ちゃんと理解した時に


初めて


自分で自分の身体を


治していく準備が整うのかもしれません
















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